「光回線ってどれも同じNTTの線を使ってるんでしょ?」――実は違います。
光回線には大きく分けて「NTTフレッツ光系」と「独自回線系」の2種類があり、この違いを知らずに契約すると、速度面でも料金面でも損をする可能性があります。
NTTフレッツ光系(光コラボ含む)はシェアNo.1の安定感がありますが、利用者が多い分だけ混雑しやすいという宿命を抱えています。
一方、NURO光・auひかり・電力系回線に代表される「独自回線」は、NTTとは別の設備を使うことで混雑を回避し、高速通信を実現しています。
本記事では、独自回線の仕組み、速度が出やすい理由、エリアの制約、開通までにかかる時間、そしてそれぞれの回線の特徴を、比較記事を読む前の「前提知識」として丁寧に整理します。
記事(光コラボとは?)でフレッツ光系の仕組みを解説しましたが、今回はその対極にある「独自回線」の世界を深掘りしていきます。
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そもそも「独自回線」とは何か――フレッツ光系との根本的な違い
フレッツ光系(光コラボ)の仕組み
まずおさらいです。NTT東日本・西日本が全国に敷設した光ファイバー網を、600社以上の事業者が「卸売り」で借りてサービス提供しているのが光コラボです。
ドコモ光、ソフトバンク光、ビッグローブ光、楽天ひかりなど、名前は違えど使っている光ファイバーはすべて同じNTTのもの。つまり「道路(光ファイバー)は共通で、走っている車(事業者のサービス)が違う」というイメージです。
利用者数は2025年9月時点で約1,771万契約(MM総研調べ)。
NTTの光回線全体の74%以上が光コラボ経由で提供されています。
圧倒的なシェアゆえに全国どこでも使える反面、利用者が集中する夜間帯に混雑しやすいという側面があります。
独自回線の仕組み
独自回線は、NTTの光ファイバーを使わない(あるいはNTTの「未使用回線=ダークファイバー」を専用利用する)サービスです。主に3つのカテゴリに分かれます。
- NURO光(ソニーネットワークコミュニケーションズ)――NTTのダークファイバーを借りて、独自の通信技術(G-PON/XGS-PON)で運用
- auひかり(KDDI)――自社保有の光ファイバー網+NTTのダークファイバーを併用
- 電力系回線――各地域の電力会社グループが自社の光ファイバー網で運用(eo光、コミュファ光、BBIQ、メガエッグ、ピカラ光など)

ダークファイバーってなんか怖い名前ですけど…。暗いファイバー?



名前がカッコいいよね(笑)。NTTが全国に張り巡らせた光ファイバーのうち、実際に通信に使われていない「お休み中」のファイバーのことだよ。光ファイバーは光信号でデータを送るんだけど、使ってない回線は光が通ってないから「暗い(ダーク)」。それをNURO光やauひかりが借りて、自分たちの機器と技術で通信サービスを提供しているんだ。NTTの光コラボとは全く別の交通システムで運用してるから、フレッツ光の混雑の影響を受けないんだよ。
なぜ独自回線は速いのか――3つの技術的理由
「独自回線は速い」とよく言われますが、それには明確な技術的根拠があります。
理由①:利用者の少なさ=「道路の空き具合」
光ファイバー1本を最大32分岐して複数のユーザーで共有する仕組み(PON方式)は、フレッツ光系も独自回線も同じです。
しかし、フレッツ光系は1,700万契約以上のユーザーが同じインフラに集中しているのに対し、独自回線はユーザー数がはるかに少ない。
同じ幹線道路でも、交通量が少なければ1台あたりの速度が出るのと同じ原理です。
理由②:通信規格の違い(G-PON vs GE-PON)
ここが技術的に最も重要なポイントです。
| 規格 | 採用事業者 | 下り最大帯域 | 上り最大帯域 | データ伝送効率 |
|---|---|---|---|---|
| GE-PON | フレッツ光・光コラボ | 1.25Gbps | 1.25Gbps | 約72% |
| G-PON | NURO光・auひかり | 2.5Gbps | 1.25Gbps | 約92% |
| XGS-PON | NURO光10G・auひかり10G | 10Gbps | 10Gbps | 約92% |
G-PONはフレッツ光系が使うGE-PONと比べて物理帯域が約2倍、しかもデータ伝送効率が約20%高い。
同じ1本のファイバーから取り出せるデータ量がまるで違います。
NURO光が「下り最大2Gbps」を謳えるのは、このG-PON技術があるからです。
さらに10Gサービスで採用されているXGS-PONは、上下ともに最大10Gbpsという対称型。
従来のXG-PON(上りが2.5Gbps止まり)の弱点を克服した規格で、大容量アップロードにも強くなっています。
理由③:設備の新しさ
独自回線はフレッツ光よりも後発のサービスが多く、設備が新しい傾向にあります。
古い設備を継ぎ足しながら運用しているフレッツ光系に比べて、設計段階から高速通信を前提に構築されたネットワークは、ボトルネックが生じにくいのです。
独自回線が速い3つの理由:
①利用者数が少なく回線が混雑しにくい
②G-PON/XGS-PON規格でフレッツ光系(GE-PON)の約2倍の物理帯域+高い伝送効率
③設備が新しく、最初から高速通信向けに設計されている



G-PONとGE-PONって名前が似すぎてて混乱します…。要するにNURO光の方が「道が広くて効率もいい」ってことですか?



その理解で完璧だよ。GE-PONは「片道1車線の一般道」、G-PONは「片道2車線の高速道路」みたいなイメージかな。しかもG-PONは荷物の積み方も効率的だから、同じトラックでもたくさん運べる。だからNURO光は理論値2Gbpsが出せるし、実測でも他社より速い数字が出やすいんだよね。
NURO光の特徴と注意点――「最速」の代名詞
基本スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営 | ソニーネットワークコミュニケーションズ |
| 回線設備 | NTTダークファイバー+独自G-PON/XGS-PON |
| 最大速度 | 2Gbps(標準)/ 10Gbps / 20Gbps |
| 月額(戸建て) | 5,200円(2ギガ・3年)/ 5,700円(10ギガ) |
| セット割 | ソフトバンクスマホ割(最大1,100円/月) |
| 提供エリア | 24都道府県 |
実測速度
「みんなのネット回線速度(みんそく)」の2026年データでは、NURO光の有線接続の平均ダウンロード速度は約640~800Mbps前後、Wi-Fi接続でも約450~550Mbps前後と、国内トップクラスの実測値を記録しています。
提供エリア(2026年5月時点)
- 北海道:札幌市周辺の限定エリア
- 東北:宮城県・福島県・山形県(10ギガプランのみ)
- 関東:東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬
- 東海:愛知・静岡・岐阜・三重
- 関西:大阪・兵庫・京都・滋賀・奈良
- 中国:広島・岡山(一部)
- 九州:福岡・佐賀
全国24都道府県に提供されていますが、対応エリア内でも市区町村単位・建物単位で提供不可の地域があります。
公式サイトで住所を入力して必ず確認してください。
NURO光の最大の注意点:開通工事が2回必要
NURO光の戸建て工事は「宅内工事」と「屋外工事」の2回に分かれます。
宅内工事はNURO光の委託業者、屋外工事はNTTの業者が行うため、日程調整が別々になります。
申し込みから開通まで戸建てで1~2か月、エリアや時期によっては2~3か月かかるケースもあります。
これがNURO光の最大の弱点です。
ただし、宅内工事と屋外工事を同日に行える「同日工事オプション」(追加5,500円)が用意されているエリアもあり、2026年では利用できる地域が増えてきています。



NURO光、速いのはわかったんですけど、工事が2回って面倒すぎません…?



そこがNURO光の泣きどころなんだよね。でもね、2回目の屋外工事はNTTの作業員がやるから、NURO光だけではどうしようもない部分なんだ。対策としては、同日工事オプションが使えるか申し込み時に確認すること。あと、引っ越しシーズン(2~4月)は特に混むから、それを避けて申し込むだけで1か月くらい短縮できることもあるよ。速度を考えたら待つ価値は十分あると思う。
NURO光の料金プラン詳細(2026年5月時点)
NURO光は速度別に3つのプランを展開しています。
| プラン | 最大速度 | 月額(3年) | 月額(2年) | 工事費 |
|---|---|---|---|---|
| NURO光 2ギガ | 下り2Gbps/上り1Gbps | 5,200円 | 5,700円 | 44,000円(36回分割・実質無料) |
| NURO光 10ギガ | 上下10Gbps | 5,700円 | 6,317円 | 44,000円(36回分割・実質無料) |
| NURO光 20ギガ | 上下20Gbps | 8,517円 | ― | 44,000円(36回分割・実質無料) |
2ギガと10ギガの月額差がわずか500円程度しかないのは見逃せないポイントです。
提供エリアに入っているなら、10ギガを検討する価値は十分あります。
20ギガはクリエイターやエンジニア向けのハイエンドプランで、一般家庭には2ギガまたは10ギガで十分です。
工事費は44,000円ですが、36回の分割払いで毎月同額が割引されるため、3年間使い続ければ実質無料になります。
ただし途中解約すると残債が一括請求される点は記事(解約・乗り換え手順)で解説した通りです。
キャッシュバックは2026年5月時点で最大60,000円(公式特設ページ経由)。
これは業界でもトップクラスの還元額です。
auひかりの特徴と注意点――「KDDI×ダークファイバー」のハイブリッド
基本スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営 | KDDI |
| 回線設備 | KDDI自社光ファイバー+NTTダークファイバー |
| 最大速度 | 1Gbps(標準)/ 5Gbps / 10Gbps |
| 月額(戸建て) | 5,610円(1ギガ・3年)/ 6,160円(10ギガ) |
| セット割 | auスマートバリュー(最大1,100円/月)・UQモバイル自宅セット割 |
| 提供エリア | 全国(ただし関西・中部・沖縄は戸建て非対応) |
auひかりの回線構成の特徴
auひかりは2種類の光ファイバーを地域によって使い分けています。
- 1都3県(東京・神奈川・埼玉・千葉):KDDIが自社で保有する光ファイバー網を使用
- それ以外のエリア:NTT東西のダークファイバーを借りて使用
どちらの場合もフレッツ光の通常回線とは独立した経路で通信するため、光コラボの混雑の影響を受けません。
提供エリアの制約
auひかりの戸建てプランは、以下の地域では提供されていません。
- 関西:大阪・京都・兵庫・和歌山・奈良・滋賀(eo光のエリア)
- 中部:愛知・岐阜・三重・静岡(コミュファ光のエリア)
- 沖縄(auひかりちゅらとして別ブランドで提供)
これらの地域では、同じauスマートバリューが使える電力系回線(eo光・コミュファ光)やビッグローブ光などの光コラボが代替候補になります。
なお、マンションタイプは全国で提供されています。
auひかりの注意点:撤去費用の高さ
記事(解約・乗り換え手順と違約金のルール)でも触れましたが、auひかりは撤去工事費が31,680円と高額です。2018年3月~2022年6月に契約した場合は撤去が必須のため、解約コストが他社より高くなりがちです。
長期利用を前提に契約するか、乗り換え時の違約金負担キャンペーンを活用する計画を立てておきましょう。



auひかりって関西で使えないんですか!? 関西の友達がauスマホなんですけど…。



そうなんだよ。関西ではeo光が強くて、auひかりの戸建てプランが提供されてないんだ。でもね、eo光はauスマートバリュー対応だから、auスマホの割引はそのまま受けられるよ。しかもeo光は関西電力グループの自社回線で速度も安定してるから、むしろeo光の方がいい場合もあるんだよね。セット割の観点で言えば、auユーザーが困ることはほぼないよ。
auひかりの料金プラン詳細と速度
auひかりの戸建てプランは速度別に3段階あります。
| プラン | 最大速度 | 月額(3年・1年目) | 月額(3年・2年目) | 月額(3年・3年目~) |
|---|---|---|---|---|
| ホーム1ギガ | 上下1Gbps | 5,610円 | 5,500円 | 5,390円 |
| ホーム5ギガ | 上下5Gbps | 5,610円 | 5,500円 | 5,390円 |
| ホーム10ギガ | 上下10Gbps | 6,468円 | 6,358円 | 6,248円 |
注目すべきは、1ギガと5ギガの月額が同額という点です。
5ギガ対応エリアなら、追加料金なしで5倍の速度が手に入ります。これはauひかりならではの大きなメリットです。
実測速度では、「みんなのネット回線速度」のデータで下り平均約550~600Mbps前後。
NURO光にはやや及ばないものの、光コラボの平均と比べると明らかに速い数値です。
特にKDDI自社回線エリア(1都3県)では安定して高速が出る傾向があります。
キャッシュバックは代理店経由で最大72,000円程度(2026年5月時点)。
auスマートバリューと合わせると、auユーザーにとっては非常にコスパの高い選択肢になります。



auひかりの5ギガが1ギガと同じ値段ってすごいですね! うちのエリアで使えるか確認したくなってきました。



でしょ? これ意外と知られてなくてね。5ギガは1都3県限定のサービスだけど、対応エリアなら絶対5ギガにした方がいい。10ギガと違って追加料金もゼロだし、宅内のケーブルがCat5eでも5Gbpsの恩恵は十分受けられるよ。公式サイトで住所を入れれば対応プランが表示されるから、チェックしてみて。
↓ 独自回線が使えないエリアならこちら ↓
電力系回線の特徴と注意点――「地域最強」の実力派たち
電力系回線は、各地域の電力会社グループが自社保有の光ファイバー網で提供するサービスです。
知名度ではNURO光やauひかりに劣るものの、対応エリアでは圧倒的な回線品質と地域密着のサポートを誇ります。
電力系回線5社の比較
| 回線名 | 運営会社 | 対応エリア | 月額(戸建て1G) | 10G対応 | セット割 |
|---|---|---|---|---|---|
| eo光 | オプテージ(関西電力系) | 関西2府4県+福井 | 5,448円 | ○ | au・UQ・mineo |
| コミュファ光 | 中部テレコム(中部電力系) | 東海4県+長野 | 4,980円 | ○ | au・UQ |
| BBIQ | QTnet(九州電力系) | 九州7県 | 5,500円 | ○ | au・UQ |
| メガエッグ | エネコム(中国電力系) | 中国5県 | 5,170円 | ○ | au・UQ |
| ピカラ光 | STNet(四国電力系) | 四国4県 | 4,950円 | ○ | au・UQ |
電力系回線が高く評価される理由
①実測速度が安定して速い――電力系回線はユーザー満足度調査で常に上位を占めています。
INTERNET Watchの2024~2025年の取材では、電力系ISPの実測速度は一般的な光コラボの約1.5~1.7倍という報告があります。利用者数がフレッツ光系より圧倒的に少ないため、混雑が起きにくいのです。
②電気・ガスとのセット割――電力会社グループだからこそ、電気やガスとのセット割引が適用できるケースがあります。通信費と光熱費をまとめて節約できるのは他の回線にない強みです。
③地域密着の手厚いサポート――全国規模の事業者と異なり、地域に密着した対面サポートが充実しています。eo光やコミュファ光はショップを設けており、対面での相談が可能。特にネット初心者や高齢者のいる家庭では大きな安心感です。
④au・UQモバイルとのセット割に全社対応――5社すべてがauスマートバリューとUQモバイル自宅セット割に対応。auひかりの戸建てプランが提供されない関西・中部エリアのauユーザーにとって、事実上のベスト選択肢です。
電力系回線の弱点
エリアが限定される――当然ですが、各電力会社の管轄エリア外では契約できません。引っ越しでエリア外に出る場合は解約が必要になります。
光コラボとの乗り換えに工事が必要――NTTとは別の設備なので、光コラボからの乗り換えは「新規契約」扱い。転用や事業者変更のように工事なしで切り替えることはできません。
電力系回線の強み:実測速度が光コラボの約1.5倍 / 電気・ガスとのセット割で光熱費も節約 / 地域密着の対面サポート / au・UQモバイルのスマホセット割に全社対応。弱点はエリア限定と、光コラボからの乗り換えに工事が必要な点。



電力系って5社もあるんですね。自分がどの会社を選べばいいかって、住んでる地域で決まっちゃうんですか?



そう、住んでる地域で自動的に決まるんだよ。関西ならeo光、東海ならコミュファ光、九州ならBBIQ、中国地方ならメガエッグ、四国ならピカラ光。選択肢が1社しかないのは一見デメリットに見えるけど、逆に言えば迷わなくて済むってことでもある。しかもその1社が地域では最速クラスだから、地元の人には「隠れた最適解」として知られてるよ。
独自回線3タイプの総合比較――どれを選ぶべきか
ここまでの情報を整理して、独自回線3タイプの特徴をまとめて比較します。
総合比較表
| 比較項目 | NURO光 | auひかり | 電力系回線 |
|---|---|---|---|
| 最大速度(標準) | 2Gbps | 1Gbps | 1Gbps |
| 10G対応 | ○(10G/20G) | ○(5G/10G) | ○(全社対応) |
| 提供エリア | 24都道府県 | 全国(関西・中部除く) | 各地域限定 |
| 開通工事 | 2回(宅内+屋外) | 1回 | 1回 |
| 開通までの期間 | 1~3か月 | 2~4週間 | 2~4週間 |
| 撤去費用 | 11,000円(任意) | 31,680円 | 0~11,000円程度 |
| スマホセット割 | ソフトバンク | au・UQ | au・UQ |
| 月額相場(戸建て) | 5,200円~ | 5,610円~ | 4,950~5,500円 |
選び方のフローチャート
ソフトバンク・Y!mobileユーザーで対応エリア内なら → NURO光が第一候補。セット割+最速クラスの速度で最もバランスが良い。
au・UQモバイルユーザーで関西・中部以外なら → auひかりが第一候補。関西ならeo光、中部ならコミュファ光。
au・UQモバイルユーザーで九州・中国・四国なら → 電力系回線(BBIQ・メガエッグ・ピカラ光)が第一候補。
格安SIMユーザーでスマホセット割が不要なら → 純粋に月額料金と速度で比較。コミュファ光やピカラ光は月額が安く、速度も出やすい。
どのエリアにも該当しない場合 → 光コラボ(ドコモ光・ソフトバンク光・GMOとくとくBB光など)が現実的な選択肢。



私、格安SIMなんですけど、そうなるとセット割がないから独自回線のメリットって薄いんですか?



セット割がなくても独自回線のメリットはあるよ。一番は「速度」。夜間に動画が止まるとか、ゲームのラグがひどいとか、光コラボで速度に不満を感じてる人は独自回線に変えるだけで体感が全然違うことがある。あと、コミュファ光やピカラ光は月額自体が光コラボより安いケースもあるから、セット割なしでもコスパで勝つことがあるよ。格安SIMユーザーなら「月額の安さ+実測速度」で比較するのが一番いいかな。
開通工事の期間と流れ――独自回線は「待ち時間」を覚悟する
独自回線の弱点として、光コラボの転用・事業者変更と違って必ず開通工事が必要です。工事の回数や期間は事業者によって異なります。
事業者別の開通期間比較
| 事業者 | 工事回数 | 申込~開通の目安 | 繁忙期の目安 |
|---|---|---|---|
| NURO光 | 2回(宅内+屋外) | 1~2か月 | 2~3か月 |
| auひかり | 1回 | 2~4週間 | 1~2か月 |
| eo光 | 1回 | 2~4週間 | 1~1.5か月 |
| コミュファ光 | 1回 | 2~4週間 | 1~1.5か月 |
| BBIQ・メガエッグ・ピカラ光 | 1回 | 2~4週間 | 1~1.5か月 |
NURO光だけが2回工事ですが、auひかりや電力系は1回で完了します。
電力系回線は地域密着で作業員の配置が手厚いため、比較的スムーズに開通するケースが多いです。
待ち時間を短くするコツ
- 繁忙期(2~4月)を避ける――引っ越しシーズンは全社で工事が混み合います
- 早めに申し込む――開通希望日の1~2か月前に申し込むのが安全
- NURO光は同日工事オプションを確認――追加5,500円で宅内・屋外を同日実施できるエリアあり
- 工事日は平日を選ぶ――土日指定は追加料金が発生する事業者もあり、枠も埋まりやすい
待機期間中のネット環境
独自回線に新規で申し込む場合、光コラボからの乗り換えなら旧回線を残しておけば空白期間はゼロです(→記事#20:解約・乗り換え手順)。新居でゼロからの場合は、開通までの間テザリングやポケットWi-Fiレンタルで凌ぐのが現実的です。NURO光ではWi-Fiレンタルサービス(月額980円~)を公式に提供しており、開通までの「つなぎ」として利用できます。



NURO光って工事が2回必要なうえに1~3か月もかかるんですか…。そんなに待てるかな…。



正直、ここがNURO光を選ぶときの最大の判断ポイントだよね。でもね、auひかりや電力系なら工事1回で2~4週間だから、普通の光コラボとそんなに変わらない。NURO光の速度に魅力を感じつつも工事期間がネックなら、auひかりか電力系を選ぶっていう判断もありだよ。開通さえすれば快適だから、「待てるか待てないか」で決めちゃっていいと思う。
独自回線と光コラボ、どっちが自分に合う?
最後に、独自回線と光コラボのどちらを選ぶべきか、判断基準をまとめます。
独自回線がおすすめな人
- 夜間の速度低下にストレスを感じている人
- オンラインゲームや4K動画を頻繁に利用する人
- 家族全員が同時にネットをフル活用する家庭
- au・UQ・ソフトバンクのスマホセット割を活用したい人
- 長期契約を前提にできる人(引っ越し予定がない)
光コラボがおすすめな人
- 転勤族など引っ越しが多い人(全国どこでも同じ回線を使える)
- 工事なしで手軽に乗り換えたい人(事業者変更で即切替)
- 独自回線の提供エリア外に住んでいる人
- ドコモのスマホセット割を使いたい人(ドコモ光一択)
- とにかく開通を急いでいる人
どちらも「ダメな回線」ではありません。
自分の使い方・住んでいるエリア・スマホのキャリア・引っ越しの予定を総合的に判断して選びましょう。
まとめ――独自回線は「速さの理由」を知ってから選ぶ
独自回線は、NTTフレッツ光系とは根本的に異なるインフラを使うことで、混雑回避と高速通信を実現しています。
G-PON/XGS-PONの技術的優位性、利用者の少なさによる帯域の余裕、そして設備の新しさ。この3つが「独自回線が速い」と言われる理由です。
ただし、万能ではありません。
エリアが限定される、開通に時間がかかる、撤去費用が高い事業者もある、引っ越し時に面倒が増える。
これらのデメリットを理解したうえで、速度と安定性を優先するなら独自回線、手軽さとエリアの広さを優先するなら光コラボ、という選び方が王道です。
次の記事#22(10ギガ光回線は必要?1ギガとの違いと導入判断)では、独自回線の中でも注目の10Gプランについて、1Gbpsとの比較を含めてさらに深掘りしていきます。
↓ 独自回線のおすすめはこちら ↓
FAQ(よくある質問)
- 独自回線とフレッツ光の光ファイバーは物理的に別物ですか?
-
場合によります。NURO光やauひかり(首都圏外)はNTTの「ダークファイバー」を使っており、物理的には同じNTTの光ファイバーです。ただし、通信に使う機器・規格・経路がまったく異なるため、フレッツ光コラボの混雑の影響は受けません。KDDIの自社回線エリア(1都3県の一部)や電力系回線は、NTTとは完全に別の光ファイバーを使用しています。
- NURO光は本当に「下り2Gbps」出ますか?
-
2Gbpsはあくまで規格上の最大値(ベストエフォート)です。実測では有線接続で600~800Mbps前後、Wi-Fiで400~550Mbps前後が平均的な数値です。それでも他社の光回線と比べると群を抜いて速いのは事実です。
- auひかりが関西・中部で使えないのはなぜ?
-
関西にはeo光(オプテージ)、中部にはコミュファ光(中部テレコム)という電力系回線が強力に普及しているためです。KDDIとこれらの電力系事業者は提携関係にあり、セット割(auスマートバリュー)も共通で提供されています。auユーザーがeo光やコミュファ光を選んでもスマホ割引は同じように受けられます。
- 電力系回線の10Gプランはどこまで普及していますか?
-
2026年時点で、eo光とコミュファ光は10Gプランの提供エリアをかなり広げています。BBIQ・メガエッグ・ピカラ光も10G対応を開始していますが、対応エリアは都市部中心で限定的です。各社の公式サイトで住所検索して確認してください。
- 独自回線から光コラボに戻すことはできますか?
-
できます。ただし「新規契約」扱いになるため、開通工事と工事費が発生します。独自回線側の解約手続き(違約金・撤去費用の確認)と、光コラボ側の新規申し込みを並行して進めましょう。
- マンションでも独自回線は使えますか?
-
事業者によります。auひかりはマンションタイプが全国で提供されていますが、NURO光のマンション対応(NURO光 for マンション)は導入済み物件に限られます。電力系回線もマンションタイプがありますが、物件ごとに導入状況が異なるため、個別確認が必要です。
参考情報
- NURO光 公式 高速技術解説:https://www.nuro.jp/hikari/speed.html
- NURO光 高品質への取り組み:https://www.nuro.jp/quality/highquality_attempt/
- NURO光 提供エリア確認:https://www.nuro.jp/article/area-kakunin/
- NURO光 開通工事の流れ:https://www.nuro.jp/hikari/flow_const.html
- NURO光 速い理由の解説:https://www.nuro.jp/article/hayairiyuu/
- auひかり ダークファイバーの仕組み:https://home-internet-dictionary.com/dark-fiber-au-hikari/
- GMOとくとくBB 独自回線とは:https://gmobb.jp/media/hikari/dokuji-kaisen/
- エネチェンジ 電力系光回線一覧:https://enechange.jp/articles/electricity-optical-line
- INTERNET Watch 電力系ISP取材:https://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/shimizu/2036913.html
- 10Gbps.jp 電力系回線の強み:https://10gbps.jp/denryoku-hikari-eo-comufa-pikara/
- みんなのネット回線速度 NURO光実測:https://minsoku.net/speeds/optical/services/nuro-hikari
- INTERNET Watch XG-PON技術解説:https://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/nettech/1101450.html








